高齢者が交通事故に遭った場合の注意点

 

 

高齢者が交通事故に遭った場合、特に注意すべき4つのポイントをご説明します。

 

 

高次脳機能障害のリスク

 

特に高齢者が頭部を打ってしまった場合、高次脳機能障害の症状が出る可能性があります。

 

交通事故の被害に遭った後に、怒りっぽくなるなど性格が変化したり、物忘れが激しくなるなど記憶力が低下したりした場合には、

 

高次脳機能障害の症状である可能性があり、注意が必要です。

 

もっとも、認知症などの加齢性のものである可能性もありますから、慎重な判断が必要となります。

 

 

 

 

成年後見の制度の検討

 

事故の影響により、判断力が低下してしまった場合、交通事故の被害に遭った高齢者自身が、

 

損害賠償請求権を行使することが難しくなったり、

 

弁護士と委任契約を取り交わすことが法律上できなくなったりするリスクがあります。

 

程度の問題がありますが、判断能力が相当程度低下してしまった場合には、家庭裁判所に成年後見人の選任を申し立てることを検討します。

 

成年後見人が選任されれば、成年後見人がご本人様の代理人として、法律行為をすることが可能となります。

 

当事務所では成年後見人選任のお手伝いも可能ですから、お気軽にご相談ください。

 

 

介護等の負担

 

高齢者が交通事故の被害に遭った場合、介護等の負担が増えたり、ご家族の方が入院や通院に付き添うことが増えたりする可能性があります。

 

ご家族の方が介護等をした際は、介護の大変さや被害者の症状の重さをメモとして記録しておくと良いです。

 

いつ付き添ったかなどを思い出せない状況だと、相手方保険会社が付添費用の支払いを拒否したり、

 

裁判で付添の必要性を立証することができなくなってしまうリスクがあるからです。

 

 

損害賠償額が若い方と比較して低額になる可能性がある

 

交通事故により重症を負った場合、損害賠償において大きな金額を占めるのは後遺症逸失利益という損害項目です。

 

後遺症逸失利益というのは、交通事故により得ることができなくなってしまった将来の収入部分に関する損害になります。

 

この逸失利益は、

①事故にあった方の基礎収入、

 

②労働能力喪失率(後遺障害によりできなくなった仕事の割合)、

 

③労働能力喪失期間(後遺障害によりできなくなった仕事の期間)によって決まります。

 

これらのうち、①基礎収入や③労働能力喪失期間は、年金暮らしの高齢者は、同じような後遺障害を負ったとしても、

 

働き盛りの若い方と比べると、基礎収入や労働能力喪失期間に差が生じてしまうことがあります。

 

もっとも、高齢者というだけで、相手方保険会社から、①基礎収入や③労働能力喪失期間が不当に低く算定されないようにする必要があります。