出会い頭の事故に遭った場合はどうしたらいい?交通事故に強い弁護士が解説

 見通しの悪い交差点や信号機のない交差点などで突発的に発生する「出会い頭の事故」は、交通事故の中でも極めて発生頻度が高く、車同士だけでなくバイクや自転車、歩行者が巻き込まれるケースも多発しています。

 

出会い頭の事故では、お互いの主張が食い違い、過失割合(責任の割合)の決定において激しい対立が生じることが少なくありません。

 

本記事では、出会い頭の事故における事故態様別の過失割合の目安、相手方へ請求できる損害賠償金の内容、更には弁護士へ相談すべき理由について、弁護士が分かりやすく解説します。

 

■出会い頭の事故とは

 

出会い頭の事故とは、異なる方向から交差点に進入してきた車両や歩行者などが、交差する地点で衝突する形式の事故を指します。

 

建物の陰や生垣などによって見通しが悪い交差点や、一時停止の標識がある場所、細い路地と幹線道路が交わる場所などで起こりやすいのが特徴です。お互いにブレーキを踏む間もなく衝突することが多いため、車輌の倒壊や乗員の負傷といった甚大な被害につながりやすい傾向があります。

 

■車同士の出会い頭の事故の過失割合とは

 

車同士の出会い頭の事故における過失割合は、交差点の法的な優先関係や規制の有無によって大きく変化します。過失割合の算定にあたっては、別冊判例タイムズなどの認定基準が参考にされます。

 

①同等幅員の交差点(交通整理なし・標識なし)

信号機がなく、道路の幅員(道の太さ)がほぼ同じ交差点の場合、道路交通法上の「左方優先」の原則が適用されます。そのため、基本の過失割合は「左側から進入した車:40%、右側から進入した車:60%」となります。

 

②一方道路に一時停止の指定がある場合

一方の道路に一時停止の標識や標示(指定場所一時不停止)がある交差点の場合、一時停止規制のある側の過失が著しく重くなります。基本過失割合は「一時停止規制ありの車:80%、規制なしの車:20%」となります。もし一時停止を無視して減速せずに進入した場合は、さらに過失が加算されることになります。

 

③明らかな優先道路・広狭差がある場合

一方の道路が「優先道路」に指定されている場合、又は明らかに道路幅が広く優先関係が明確な場合、優先道路を走行していた側の過失は小さくなります。広狭差がある交差点での基本過失割合は「狭い道路の車:70%、広い道路の車:30%」となります。優先道路である場合は「非優先道路の車:90%、優先道路の車:10%」が基本となります。

 

■車とバイクの出会い頭の事故の過失割合とは

 

四輪車(自動車)と単車(バイク)の事故では、バイクの運転者が生身に近い状態で走行しており危険性が高いこと(弱者保護の観点)、また四輪車側からバイクの速度や距離を見誤りやすいことなどから、四輪車同士の事故に比べて四輪車側の過失が重く設定されます。

 

①同等幅員の交差点(交通整理なし)

四輪車同士であれば40%:60%となるケースであっても、四輪車とバイクの場合は基本過失割合が「四輪車:70%、バイク:30%(バイクが左側進入の場合)」や「四輪車:50%、バイク:50%(四輪車が左側進入の場合)」となり、バイク側の過失が10%から20%程度軽減されます。

 

②一時停止規制がある場合

四輪車側に一時停止の規制がある場合、基本過失割合は「四輪車:85%、バイク:15%」となります。反対にバイク側に一時停止規制がある場合でも「四輪車:35%、バイク:65%」となり、四輪車同士の80%:20%と比べてバイク側の責任が軽減される修正がなされます。

 

■車と自転車の出会い頭の事故の過失割合とは

 

自動車やバイクと、自転車との出会い頭の事故においては、自転車が交通弱者として保護されるため、自転車側の過失割合はさらに低く抑えられます。

 

①同等幅員の交差点(交通整理なし)

四輪車と自転車の事故の場合、基本過失割合は「四輪車:80%、自転車:20%」となります。

 

②自転車側に一時停止規制がある場合

自転車側に一時停止の標識がある場合であっても、基本過失割合は「四輪車:60%、自転車:40%」にとどまり、自転車側の過失が過半数に達しないケースが多く存在します。

 

③児童や高齢者の修正要素

自転車の運転者が「未就学児や小中学生(児童)」あるいは「高齢者」であった場合、注意能力が制限されることなどを考慮して、自転車側の過失割合がさらに5%から10%程度減額(修正)されます。

 

■出会い頭の事故の損害賠償請求について

 

出会い頭の事故の被害に遭った場合、加害者及び相手方の任意保険会社に対して請求できる損害賠償金には、主に以下の項目が含まれます。

 

①積極損害(実際に支出した費用)

治療費、調剤費、入院費、通院交通費、義具・器具購入費などが含まれます。

 

②休業損害

怪我の治療や通院のために仕事を休まざるを得なかった場合の減収分に対する補償です。会社員だけでなく、主婦(家事従事者)であっても日額換算して請求することが可能です。

 

③慰謝料

精神的苦痛に対する補償であり、「入通院慰謝料」、症状が残った場合の「後遺障害慰謝料」、死亡事故の場合の「死亡慰謝料」が存在します。自賠責保険基準、任意保険会社基準、弁護士基準(裁判基準)の3つの算定基準が存在し、弁護士基準で交渉することで賠償額が大幅に増額するケースが多くあります。

 

④物損(車両損害等)

車の修理費用、買い替え費用、格落ち(修復歴による価値低下)、レンタカー費用などが対象となります。

 

※過失相殺の影響 損害賠償金の総額が決定しても、決定した過失割合に応じて過失相殺がなされます。例えば、全体の損害額が1000万円で、ご自身の過失割合が20%と認定された場合、受け取れる金額は800万円となります。そのため、過失割合を10%でも有利に調整することが、最終的な受取額に大きく影響します。

 

■出会い頭の事故に遭いお悩みの方は当事務所にご相談ください

 

出会い頭の事故では、目撃者が存在しないケースも多く、

「相手が一時停止しなかった」

「自分の方が先に交差点に入っていた」

「相手が相当なスピードを出していた」

など、双人の主張が真っ向から対立することが珍しくありません。

 

相手方の保険会社は、加害者の主張のみに基づいて一方的な過失割合を提示してくることがあります。

適切な過失割合を主張するためには、ドライブレコーダーの映像解析、現場の道路状況や見通しの調査、実況見分調書の分析など、法的な根拠に基づく立証が必要です。

 

弁護人法人松本直樹法律事務所では、交通事故に精通した弁護士が、実況見分調書の取りよせや現場状況の確認を迅速に行い、適正な過失割合の獲得及び裁判基準での慰謝料請求に向けて相手方保険会社と粘り強く交渉いたします。

 

出会い頭の事故でお困りの方、相手方の提示する過失割合や示談金額に納得がいかない方は、お早めに宇都宮市所在の弁護士法人松本直樹法律事務所の無料法律相談をご利用ください。